第17章 海
その直後…
恵土「!まさか…」
そう言った瞬間
ドロロ「なっ!」
「動くな」
恵土「!
この感じ…光速移動か」
その男性は、ドロロの背後に回って
左腕を首へ回しながら
その首筋へ、右手で持ったナイフを突きつけていた。
それに対し、振り向きながら言う恵土
ドロロ「くっ
(この身のこなし、目に映る暇さえもないとは…」
「動くなと言ったはずだ」
恵土「くっ…」
刀を、ドロロへぐいぐい押し付ける男に対し
その状態から動けなくなる恵土…
そして…
「ようやく手に入れられる、神の力を」
手を差し伸べながら近付く男…
ドロロ「恵土殿!拙者に構わず攻撃して下され!!」
「邪魔をするな!」
ドロロ「くっ」
恵土「大丈夫。
動かないから、ドロロには手を出さないで(微笑」
ドロロ「恵土殿…;(汗)
(なぜ、そんなに自信ありげな眼を…
まるで、考えがあるかのような…」
思わず叫ぶも、刃をのど元につきつけられ
それに対し、諭すように言う恵土…
そして、距離が3mとなった直後
「2mになった時、お前の最期の自我となる)…くくっ」
しゅばん!!
恵土の姿が消え
次の瞬間には、男性の首筋に空手をくわえながら
ドロロを、その腕から抜け出させていた…
ドロロ「!一体何が…」
恵土「ノーモーションで
光速を発動できるのは、3m先までなんだ。
神の力を会得してから、最初にモノにした力だから
一番、それに関しちゃ扱いはうまい。
光速で動かれたら
無論、光速で動けない皆には危ないからあっちへ送るぞ」
ドロロ「待って下され!拙者も…」
そう言いながら、ドロロへ向けて
ケロロたちと同様に送ろうと、白い光を向ける恵土…
それに対し、異議を言おうとするドロロ
恵土「解るだろ?
あれは…
光速以上の速度で動ける私以外には倒せない」
ドロロ「…」
恵土「光速で…
光の速度で動けないものを庇いながらじゃ、やり辛いんだ」
そう
木のふもとで言う恵土に対し、ドロロは俯いた…