第14章 ドロロの家
恵土「小さい時、あの村では…
来たら、拒絶されて…
来た途端、石を投げつけられ、罵倒されて…
抱き締めることも、
その手の温もりさえも、知ることもなかった日々ばかりだった…
笑い合うと言っても
距離をとった上でじゃないと、許されなかった…
ずっと、隠すつもりだった…
誰にも話さないつもりだった…
それでも…
初めて話した相手がドロロで、本当によかった…;
また話すことができた相手が、ドロロで…よかったよ…;;」
声が震え、涙が零れ落ちる中…
恵土「本当に、ありがとう^^
ごめんな、急にこんな話をして;」
必死にぬぐって、満面の笑みを浮かべていい
微笑みながらも、必死にぬぐい続ける…
ドロロ「恵土殿…
拙者は、恵土殿が邪魔だとは思ってはいないでござるよ」
恵土「!」
ドロロ「寝言を聴いて、伝えたかったことでござる。
邪魔にしかなっていない。
迷惑ばかりかけている。
最初からいないはずだった。
そんな言葉が聴こえて…
こちらとしても、同じことが言えるのではないかt
恵土「そんなこと!」
ドロロ「誰にも迷惑をかけずに
生きられる人など、この世にはいないでござる。
ずっと、一人で生きてきたとしても…
そこには、自然があった…
受け入れてくれる場所があった…
それが無ければ、生きていられなかった…
それに…
恵土殿が生きてこられたのは、両親の意思があったからこそ…
だから…
決して、一人ではござらん」
恵土「ドロロ…」
ドロロ「だから恵土殿…
そのように、自身を責めておとしめるのはやめて下され。
拙者にとっては…
恵土殿がいてこそでござる!!」
真剣な表情で、眼差しで…
そう叫ぶドロロ…
それを見た恵土は…
その目に、涙が浮かんでいた…
恵土「…そっか…解った…
そうだな…ここに居て、いいんだ…
それを望んでいる人が、ここに居るんだ…
…(ジワッ)
…ありがとう…ドロロ…
本当に、ありがとう^^」
ドロロ「拙者にとっては…
恵土殿が幸せでいてくれることが、一番の幸せにござる^^」
涙が零れ落ちる中
一つの思いが交錯し合う…
ここが終わりでもなく、始まりでもない…
その時に抱いた想いは永遠に…
共に、心の中に…