第14章 ドロロの家
それから…
恵土「なあ、ドロロ…
小雪にも、ちゃんと話しに行ってよ。
私にだけ話すなんて不公平だ。
頼むからさ…」
ドロロ「…しかし、きっとわかって」
恵土「それですれ違うのを
その可能性があるのを、黙ってみてるのは御免なんだ。
頼むよ…(お辞儀」
ドロロ「…承知。
では、いってくるでござる」
恵土「ありがとう、ドロロ…
いってらっしゃい^^」
その言葉に頷き、窓から飛び出すドロロ…
恵土「…ごめんな…
私が居なかったら、二人で堂々とできただろうに…
本当にごめんな…
私がいたせいで…
って、そう考えたらダメなんだってば!;
本人は…その気なんて、ないんだから…
存在していて欲しいって望んでくれている…
それでも…
それで小雪と私の間を行ったり来たりして
気を使いまくって
それで疲れる姿なんて、私は見たくない…
だから…
いっそのこと、私が死んでいれば…
そんな風に考えてしまう自分自身がいる…
だから、困るんだ…
ドロロが、私が消えたら嫌だって感じているように…
こっちも、ドロロに負担をかけるのが嫌だって…
不甲斐ないな…本当に…
私が、そんなドロロに
一体、何をしてあげられたっていうんだろ…
私は
最初から、いないはずだった存在なんじゃないのかって…
そう、感じてしまう…
そう、考えてしまう…
心の傷が、広がっていく…
意図しない方向へ、勝手に…
なんだって…こうなんだろうな…」
そう呟く中…
星空は変わらず、輝いていた…
その心中を表すでもなく…
沈みゆく心の底とは、対照的に…
恵土「ちくしょう…
こんなんじゃ…
いつまで経っても、顔向けできないじゃんか…;」
涙を一人で零す中…
その左手には、ドロロの姿をした通信機と
右手には、ドロロが落とした恵土の姿をした通信機があった…