第14章 ドロロの家
恵土が拳を握り締め、かちかちになっていると
ふいにドロロの母親の声がした。
ドロロ母「あら…
お茶の葉を切らしたまま忘れていたわ」
ドロロはその言葉を聞くと、すっと立ち上がる。
ドロロ「僕が取ってくるよ。
倉庫のいつものところにあったよね?」
ドロロ母「ええ。悪いわね、ゼロロ。
あ、悪いのだけれど、
ついでにこれもしまってきてもらえるかしら?」
ドロロ「うん、いいよ」
いつの間にかドロロの口調が素に戻っている…
しかし
恵土「カチーン)…」
恵土はそれに気付けるほど、余裕がなかった…
ドロロ母「恵土ちゃんだったかしら…
私に、何か言いたいことがあったはずじゃ?」
驚いた恵土が顔を上げると
いつの間にか向かいに母親が座っている。
ドロロと同じ蒼い目は、
穏やかだが何もかもを見通しているようだった。
恵土「ビックゥ!)//」
それに対し、思わず背筋を伸ばす
ドロロ母「そんなに緊張しなくてもいいのよ^^」
普段なら、腰が低いはずだが
なぜか、自然体で接しているようにも見えた…
恵土「…ゼロロが来てから、一緒に話させて下さい//
私一人で、言っていいことではないと思うので」
ドロロ母「そう^^
正直で素直で、優しい子なのね…
あなたになら、ゼロロも安心して心を開けるでしょうね^^」
恵土「めっそうもない!
開かせてもらっているのは私の方ばかりで!」
ドロロ母「そう^^
じゃあ、良かったら…
地球で過ごした日々とか、教えてくれないかしら?」
恵土「…私で良ければ」
そうして…
ドロロ「たd…
(おや…お邪魔みたいでござるな」
今へ辿り着いたドロロが
扉を少しだけ開けてから見たのは
恵土「そこでゼロロったら、顔を真っ赤にさせて」
ドロロ母「まあ^^」
恵土「頬にキスをした時の反応が可愛らしかったなぁ^^」
ドロロ母「あら、どういう反応?」
恵土「煙を上げるとか、真っ赤になるとかを通り越して
真っ白になって、燃え尽きている感じで^^;」
ドロロ母「うふふ。楽しそうね^^」
ドロロ「それは拙者を除いた
本人たちだけなのでは?;)…;」
仲良く話す二人に対し、思わず思うドロロであった…