第12章 誓い
とある日、5歳の頃…
父上「恵土…
お前は、信じるって意味が解るか?」
恵土「?
父上と母上を信じる?
ずっと、最初からそうだよ^^」
父上「そうじゃなくて…
例えば俺たちが
恵土を護るために殺されて、愛していると言っても
その意味が解るか?」
恵土「え…」
父上「そんな方法で護られても、嬉しくも何ともないよな?
だがな…
そのおかげで今、俺の命があるんだ…
お前の命もな^^
護られ、護って…
そうして、人の命は存在している…
それを、自身のせいだと
責め続けたとしても、時は続いていく…
俺を愛しているからこそ、庇って死んでいった…
その両親に報いるには…
生きることなのだと、俺は知った…
そして恵土…
お前もまた、その祖父母のおかげで生きているんだよ…
解るか?(微笑」
風が吹き荒れる草原の中
立ったまま、自身へと父上は向き合った…
恵土「なんとなく」
父上「そうか^^
俺は…
今も、信じているんだよ…(微笑)
この命を繋げ、信じて託すことが…
遠い時に生きる、子孫の助けになるはずだと…
だから恵土…
生きろ…
人として、本当の意味で生きて…
そして…
次なる世代へ託せ…
いかなる時も信じて、向き合って…
己の全てを懸けてな…
それが、生きるということだ!^^」
言っている最中にしゃがみ込んで、視線を合わせ
満面の笑みを浮かべながら、頭を撫でた
恵土「?;さっぱりわかんない;」
父上「はっはっはっ!^^
大人になれば解る!
少なくとも俺は、そう信じている(微笑」
その眼は
どこまでも真っ直ぐだったのを、今も覚えている…