第11章 襲来
恵土「何しに来た…」
冬樹「え?」
恵土「あいつは分身だ…
本体は取り込むために、闇の力を破壊には使わないよう
ある程度制御された力を使っていた…
だが、あいつは違う…
全部が全部、闇の力に触れた直後に消滅しちまう…
光の力が無ければ、死んじまうんだ…
この世から、消えてなくなるんだ…
…だから…下がってろ…
もう…目の前で…
大事な人が死んでいくのは…見たくない…
見たくないんだ…
護ると決めた、唯一の人が…
血にまみれて、死んでいくのは…
もう二度と、死なせない…
もう二度と…
誰も、傷付けさせてたまるかよ!
そのためにだったら…
私は、どうなってもいい…
私の命よりも、何よりも…
一番大事なのは、お前らの命だ!
…
私の命なんて、大事なものじゃない…
お前らを護り抜くためだったら
私自身の命も、魂も…
私の全部を捨て去ってでも、やり抜いてみせるっ!!」
冬樹「何言ってんの…
そんなのダメだよ!!」
恵土「なにがダメなんだよ!」
冬樹「だって、そんなの嫌だよ!!
おかしいよ!!
恵土ちゃん…
両親が、自身の命を差し出して護られた時…
どういう気持ちになるか、一番解っているのは
他でもない恵土ちゃんじゃないか!!
本当の意味で護るって…
そういう意味じゃないでしょ!!??」
恵土「でも今の現状からしたら、それ以外方法g
冬樹「そんなの関係ないよっ!!
どっちも生きてないと、意味なんてないんだ!!
恵土ちゃんが、自分一人だけ生き残ってもしょうがないって
両親も生き残ってないと、生きてても意味ないじゃんかって
そう言ってたのと同じように!!
僕たちも同じなんだよ!!」
恵土「…」
ケロロ「冬樹殿…」
冬樹「そりゃ、知り合ってまだ日も浅いよ。
それでも…
僕にとっては…(震え&拳握る)
僕にとっても、恵土ちゃんは大事な親友なんだよ!!(涙)
だから…そんな悲しいこと言わないでよ!!;;」
恵土「…」
涙と共に叫ばれる言葉…
それに伴われる想い…
それを受け取りながら、恵土は…
恵土もまた…
自ずと、涙を流していた…
その想いを、受け取りながら…