第8章 サッカー大会と歩美の恋
その頃祭りにいった歩美は新一へのお土産を買って新一宅へ向かっていた。
歩 (新一よろこぶかな?)
その手には焼きそばが握られていた。昔みんなで行ったお祭りの時に新一が食べていた物だった。そして新一の家に着きチャイムを鳴らす。少しの間があったのち新一が出てきた。
新 「歩美?どうした?」
歩 「言ったでしょ?お土産買ってくるって」
そう言って歩美はお土産の焼きそばを出した。
新 「あぁ、そういや言ってたな。ありがとな」
そう言いながら新一は歩美を見た。歩美は浴衣に着替えていた。見慣れない歩美の浴衣姿に新一は
新 (歩美ってやっぱ可愛いよな。それに浴衣も似合ってるし)
新 「ま、上がれよ。そのうちあいつらも帰って来るだろうから」
歩 「哀と志保?」
新 「今買い物に行ってるんだ」
歩 「・・・そうなんだ」
新一はリビングに歩美を招き入れた。
歩 「ごめんね、哀達がご飯作ってくれるんでしょ?」
歩美は新一に焼きそばを渡しながら言った。
新 「いいって。俺屋台の焼きそば好きだし」
歩 「・・・うん」
歩 「あっ、花火始まっちゃった」
新 「家の二階から少しだけど見えるぞ?」
歩 「本当?」
新 「あぁ、見るか?」
歩 「うん」
こうして新一は歩美を花火の見える二階のベランダに連れて行った。その時新一の携帯が鳴った。
新 「ごめん、花火見てな」
歩 「うん・・・」
少し離れた所で新一は携帯で話している。
新 「うん、そう、あいつらがしてくれるって言ってるから、大丈夫だよ。朝母さんが言っただろ任せるって。心配すんなって、もう子供じゃないんだし、あいつらがいるならなんとかなるから。あぁ、父さんによろしく。じゃ」
そう言って新一は電話を切って戻ってきた。
歩 「・・・・・・」
歩美は戻ってきた新一の隣で花火を見ながら歩美が小さな声で話し始めた。
歩 「あのね新一・・・」
新 「なんだ?」
歩 「昨日、光彦君から・・・告白されたの・・・」
新 「えっ、光彦から?」
(まぁ、歩美の事好きって言ってたからな・・・)
新一は少し驚いたような感じで言った。新一は光彦の気持ちを知っていたが告白までするとは思っていなかった。
歩 「それでね・・・・・・・・」
歩美は昨日の事を新一に話した。