第8章 サッカー大会と歩美の恋
新 「そうか・・・」
歩 「でも私は新一が好きだよ。光彦君も好きだけど友達として」
新 「歩美・・・」
歩美は今花火ではなく新一を見ていた。
歩 「私は哀や志保みたいに新一に色々してあげれない、ご飯を作ったり・・・ケガしてる事気づいたり・・・新一が二人の事私より信頼してるって・・・ずっと前から分かっていたの哀や志保には勝てないって・・・」
新 「歩美・・・」
歩 「でも、ずっと好きだった、新一がコナンの時からずっと・・・」
新一は何年かぶりにその名前を聞いた。コナンの時知っていた歩美がコナンの事を好きな事を。いくら新一が鈍感でも小学生の気持ちぐらいわかっていた。でもその時はすぐに工藤新一に戻れると思っていて別に気にしないようにしていた。どうせコナンはいなくなる。だからわざわざ悲しませるようなことをしないほうがよいと。でも工藤新一に戻れなくなり、コナン、別の工藤新一として生きていく事になり色んな事があった、3人から告白され、歩美を異性としてみようとした新一。しかし哀、志保とは違い歩美は新一の中で友達としての好きを超えることが無かったのだ。
歩 「私光彦君から告白された時わかったの、私が光彦君の事友達として好きだって言ったとき、だぶん新一も私の事そうなんじゃないかって・・・」
新 「俺は・・・」
歩 「いいのよ新一、わかってるから・・・でもお願いがあるの」
新 「・・・なんだ歩美」
歩 「大好きな人と最初に好きになった人とキスがしたい。私のファーストキスは新一と・・・」
新 「・・・歩美・・・」
歩美は目を閉じた。新一は歩美の腰のあたりに手を回しキスをした。その時最後の大きな花火が打ち上げられ消えていった。
歩 (ありがとう新一、そしてばいばい、私の初恋・・・)
新一は歩美が自分から離れるまで唇を離さないでいた。その時間はどれくらいたっただろう、ふと唇が離れた。
歩 「新一ありがとう・・・」
新 「歩美・・・ご」
歩 「謝らないでよね」
新 「あ、あぁ・・・」
歩 「またこれからも友達としてよろしくね新一」
新 「歩美・・・」
歩 「でも新一?哀と志保泣かせたらゆるさないからね」
歩美は新一に背を向けながら言った。