第8章 サッカー大会と歩美の恋
新 「光彦~」
新一は光彦にパスを出した。
松 「パスか、いつもならドリブルで突破するおまえが俺が怖いか?」
新 「まだ試合は始まったばかりだ。そのうち相手してやるよ」
松 「ふん」
パスを受けた光彦はドリブルで突破していく。しかし二人に囲まれてボールをとられた。
松 「よし、速攻だ~」
東都小は速攻を仕掛けた。あっという間に帝丹のゴール前に2人上がってきた。
松 「よし、パスだ」
絶妙なパスが松本に通った。松本は右足をふりぬいた。そのボールに元太は反応していた。
元 「入れさせるか~」
元太は飛び込んだ。松本のシュートは惜しくも元太の右手にはじかれた。
松 「くそ~」
新 「ないすだ元太」
新 「今度はこっちの番だ」
今度は帝丹の攻撃。新一から基点にパスが回されていく。そしてサイドの光彦から新一にパスが
光 「新一君頼みましたよ」
新 「よし」
新一はシュート体制に入る。来たボールを左足を軸にしてボレーシュートの体制に入った。その時、
新 (うっつ・・・)
新一は左足の痛みからミートできずにボールはゴールの上を通り越した。
歩 「おしい~。ドンマイ新一」
新 「あぁ」
光 「どんまいです、新一君」
志 「哀・・・新一なんか変だよ」
哀 「そうかしら?いつもと変わらないと思うわよ」
(やっぱり志保も気づいている・・・)
志 「なにか哀知ってるんじゃ?」
哀 「・・・・・・・・・。」
こうして一進一退の攻防が行われた。しかし新一はいつものプレーが出来ないでいた。前半終了5分前、とうとう松本のゴールが決まった。こうして前半は1-0とリードを奪われて終了した。
ロッカーにて
元 「くっそ~俺が止めていれは」
光 「元太君は悪くありませんよ。それより後半2点をどうやって取るかです」
歩 「新一、後半もがんばって2点くらい大丈夫よね?」
新 「・・・・・・」
歩 「新一?」
新 「あぁ、ちょっとトイレ」
歩 「新一・・・?」
元 「どうしたんだあいつ?」
光 「そうですね。いつもは新一君がみんなを励ますんですが」
元 「そうだな、それに今日のあいつのプレーいつもの用なプレーじゃないし」
光 「なにかあったんでしょうか?」
歩 「私ちょっと見てくる」
歩美は新一の後を追ってロッカーを出た。