第8章 サッカー大会と歩美の恋
その声が聞こえたかのように光彦が相手ボールをカットした。
光 「新一君~」
光彦は大きくボールをけりだした。そのボールは新一とキーパーの間に落ちた。
歩 「新一いけ~」
新一はマークを振り切り痛む足を我慢しボールを追った。しかしキーパーの方が一瞬早くパンチングでカットをしようとした。その時、
新 「いっけー」
新一もそのボールにダイビンングヘッドで飛び込んだ。二人は交錯した。二人は立ち上がりボールの行方を追った。
ピー
ボールは相手ネットを揺らしていた。
歩 「やった~」
その瞬間、終了のホイッスルが鳴った。
元 「やったぞ新一」
志 「決勝よ~哀」
哀 「・・・えぇ」
みんなが新一の元に集まってくる。辛くも準決勝を勝ち上がった。その後ロッカーにて
元 「よし明日は決勝だ。この後の試合で俺達の相手が決まる。みんな見に行くぞ」
新 「わりー元太俺先帰るわ」
元 「どうしたんだ?」
新 「いや、ちょっとこの後用事があって」
元 「お前明日の相手気にならないのか?」
新 「いや、この前の事件で呼ばれてて・・・」
元 「そうか」
歩 「私達が見ておくからいいよ。行ってきていいよ新一」
新 「わりーな歩美」
こうして新一は先に自宅に帰っていった。
志 「博士明日決勝よ」
博 「ほう、新一達勝ったのか?」
志 「えぇ、新一格好よかったよ~」
志保は博士の迎えの車の中で興奮して話していた。
博 「そうか、なら明日は見に行かなければな」
志 「哀、明日何時から?」
哀 「・・・」
志 「哀?聞いてるの?」
哀 「ごめん、何?」
志 「だから明日の試合時間よ」
哀 「あ、10時からよ」
志 「10時ね。明日も新一の応援行きましょう」
哀 「・・・そうね。ちょっと私買い物行って帰るわ。博士ここでいいわ」
志 「そう?行ってらっしゃい」
志保は新一の今日の活躍を博士に話していた。
自宅にて、新一は左足のアイシングをしていた。
新 「やべーな・・・ねんざかな」
新一の左足首は腫上がっていた。その時、玄関のチャイムが鳴った。
新 「誰だ?こんな時に・・・」
新一はしぶしぶ玄関まで降りて行った。