第12章 最悪の事件・・・
哀 「博士、その前新一と何か話してたでしょ?」
博 「え、わしゃー何も・・・」
志 「私達の目を誤魔化せるとでも?」
博士は二人からジト目を向けられた。
博 「わしはそろそろ研究室に・・・」
博士が逃げるようにその場を離れようとしたが、哀と志保が目の前に立ちふさがった。
哀 「逃げられると思っているのかしら?」
志 「その理由を知っているみたいだし、白状するまで逃がさないわよ博士」
博 「そんな・・・」
こうして博士は二人から尋問を延々と受けていた。
そして新一の本心を知った二人は、
志 「うっそー、あの新一がそんな事」
志保は大きな声で笑っていた。それを見ていた哀も、
哀 「志保、笑っちゃかわいそうよ」
志 「そういう哀だって笑ってるじゃない」
博 「これこれ二人とも、新一がかわいそうじゃろ」
博士は笑っている二人を見て新一から口止めされていた意味が分かった。
志 「で、どうしようか哀?」
哀 「そうね~面白そうだから自分から言うまでこのままにしときましょう」
志 「そうね、でもまあ歩美には報告しときゃなきゃね」
哀 「そうね、でも歩美の言ったとおりにしなくてよかったわ」
志 「そう?私は案外面白そうだったけど」
哀 「嫌よはずかしい」
二人はそう言いながら歩美に報告の電話を入れた。
志 「あ、歩美?」
歩 「どうしたの志保?」
志 「今日ね新一の言った意味が分かったわよ」
歩 「え、それで?やっぱり寂しかったの?」
歩美は志保の話に食い入るように乗ってきた。
志 「それがね・・・・・・・」
志保はことのいきさつを歩美に話した。
歩 「そうなんだ、それならそうと言えばいいのにね新一も」
志 「だよね~」
そう言って歩美と志保は笑い出した。
その頃新一は自宅にて、
新 「あぁ~どうすっかな・・・アメリカか・・・」
短期とはいえアメリカに行くか行かないかを悩んでいた。しかし、いくら悩んだところで学校側はもう新一が向こうに行く事は決定事項だった。そして、考えてボーットしていると哀と志保が帰ってきた。
新 「遅かったな」
新一は二人に声をかけた。
哀 「まぁ色々とね」
哀は意味ありげな答えと、にっこり微笑んだ。