第12章 最悪の事件・・・
自宅に戻ると、そこには哀と志保が帰って来ていた。
哀 「おかえりなさい新一」
志 「おかえり~」
新 「ただいま・・・」
新一が玄関から入って来ると二人が抱きついてきた。
新 「ちょ、ちょっとなんだよ急に」
新一は二人から抱きつかれ照れていた。新一の両腕には二人の胸の膨らみがあたる。
新 「いきなりなんだよお前達?」
志 「だって・・・帰ってから新一がいなかったから寂しかったんだもん・・・」
志保は新一の腕に抱きつきながら、上目づかいで新一を見た。
新 「あ、あぁごめん・・・」
(その顔反則)
哀 「そうよ、どこかに行くなら連絡ぐらいしてもいいじゃない、寂しかったよ新一・・・」
哀も新一の腕をつかみながら上目づかいで話す。
新 「哀・・・」
新一はテレながらも、二人に謝った。
志 「もう、ご飯できてるよ」
新 「いや、その、飯は・・・」
新一は夕食を博士の家で食べてきた事を言おうとしたが、
哀 「今日は新一が好きなハンバーグを作ったからね」
二人の笑顔に言い出せないまま両腕を引かれテーブルに座らされた。
志 「いっーぱい食べてね」
哀 「愛情こめて作ったからおいしいよ~」
二人の態度の変化に戸惑いながら、新一は無理やり胃の中にハンバーグを詰め込んだ。
新 「おいしかったよ・・・」
新一は2人前もあるだろうハンバーグを胃の中に押し込んだ。
志 「よかった」
哀 「新一、お風呂沸いてるわよ入ってきたら?」
新 「そ、そうか。ならそうするよ」
新一は大きく膨れ上がったお腹をさすりながら風呂へ向かった。その後ろでは二人が声を殺し笑っていた。
新 「なんだよあの変わりよう?今朝とはまったく違うじゃねーかよ」
新一は風呂につかりながら考えていた。しかしその理由が分からないまま風呂を出て行った。風呂を出た新一はリビングに戻ると二人が出迎えるようにそばに寄ってきた。
新 「な、なんだよお前達?今日なんかおかしいぞ?」
新一は髪の毛をタオルで拭きながら言った。
志 「別に、いつもどおりだよね、哀」
哀 「そうね、いつもこんな感じだよね志保」
その光景を見た新一は背筋に冷たいものを感じていた。