第3章 本当の気持ち
-その頃-
和葉は東京に出てきていた。理由はもちろん東京の親友蘭に会うためだ。
トントン
「はーい」
扉の奥から声が聞こえた。
和 (あれ蘭ちゃんの声じゃない)
妃 「あらどちら様かしら?」
扉からは英理が出てきた。
和 (うわ綺麗なひとや)
「あのー蘭ちゃん、いてはります?うち遠山和葉ていいます」
妃 「まぁあなたが和葉さん、蘭からは良く聞いてます。どうぞお入りに」
そう言って和葉を部屋に招き入れた。
妃 「蘭、和葉さんがおみえよ」
上から蘭が降りてくる。
蘭 「和葉ちゃん…」
和 「蘭ちゃん」
二人の様子をじっと見つめる英理
妃 「蘭、私すこし出てくるから留守番よろしくね」
蘭 「お母さん…」
そう言い残し妃は部屋を出ていった。
蘭 「和葉ちゃん、まあ座って」
二人は探偵事務所のソファーに腰を下ろした。
蘭 「来てくれたんだ…服部くんから聞いたんだ…」
和 「うん…」
蘭 「ありがと…でもいいのもう…」
和 「でも、でも蘭ちゃん…」
蘭 「もう新一はいない…だからもういいの…」
和 「そうかもしれん、でも蘭ちゃんの気持ち考えたらうち…」
蘭 「それにねこの前…」