第10章 中学生活の始まり
哀 「これ以上デートの邪魔したくないし、私は帰るわ」
新 「おい、哀」
そう言って新一の声を無視したように帰ってしまった。取残された二人は、
新 「まったく・・・」
志 「いいじゃない、まだ昼時だしそれに、せっかく哀が気を利かせてくれたんだしデートの続きをしましょう」
新 「そうだな」
こうして新一と志保はその日充実したデートを楽しんだ。そして夕方二人は家へと帰宅した。
新 「お~い哀帰ったぞ~」
新一は自宅の玄関を開けて哀を呼んだ。しかし返事は無かった。
新 「っつたくよ~まだ帰ってないのか?」
志 「そうね心配?」
志保は新一の顔を覗き込んだ。
新 「まあ、いちお・・・」
志 「そのうち帰ってくるわよ。コーヒー入れるけど飲む?」
新 「ん、あーじゃたのむ」
そう言って志保はキッチンへ、新一はリビングへ。時間は7時そろそろ外も暗くなってきた。ちらちらと時計を気にする新一。その姿を志保は見て
志 「心配なら電話してみたら?」
新 「そうだな」
そう言って新一は携帯を取り出し哀に電話をかけた。
新 「哀か?今どこにいる?」
哀 「もうすぐ帰るから心配しないで」
そう言って哀は電話を切った。
新 「っつたくよー人が心配してるのによ」
そう言って新一は携帯をソファーに投げた。
志 「なんだって哀?」
新 「もうすぐ帰るって」
新一はすこし不機嫌そうに言った。
志 「いいな~哀新一に心配してもらって」
新 「あのなー」
志 「冗談よ、私も今日は新一とデートできてうれしかった」
そう言って志保は真新一の横に座った。
新 「おい、もう哀帰ってくるぞ」
志 「いいじゃないもう少しこのままで」
そう言いながら志保は新一の胸に頭を預けた。新一は志保の髪を手で触りながら、
新 「綺麗な髪だな」
志 「ありがとう。でも哀も一緒よ」
新 「ま、そうだけど」
志 「でもうれしい」
志保は新一の顔を見た。
新 「なんだよ?」
志 「新一・・・キスして」
志保は新一を上目遣いで見た。
新 (だからその目は反則だって・・・)
志はは軽く目を閉じた。新一は志保の背中に手を回し、キスをした。いつもならこのままで終わりだが、今日は志保も新一の背中に手を回す。そしてキスもだんだんと長く、そして濃くなっていく。