第10章 中学生活の始まり
哀 「そういえば今日はあなたも出かけるんじゃ?」
哀は新一がいれたコーヒーを注ぎながら言った。
新 「あぁ、でもまだ時間があるからな9時半ぐらいには出るけど。そういやお前はどうするんだ今日は?」
哀 「そうね、特にする事ないし家の片付けでもしてようかしら」
そう言いながら哀はコーヒーを飲んだ。二人でいるときは意外と会話は無い。いつもは志保が色々話をしているからそれにお互いが返事をするというかんじだった。
新 「そろそろ準備してこようかな」
そう言って新一は自分の部屋に入って行った。残された哀も志保が作ったご飯を食べて片付けを始めたすると、
哀 「あら、なにかしら?」
哀はキッチンにあったお弁当を見つけた。
哀 「志保忘れていったのね?ま、後で届けてあげようかしら」
そう言いながら哀は片付けを始めた。そうして片付けをしていたら、
新 「じゃ行ってくるからな。夕方には戻ると思うから」
そう言って出かけていった。
そこ頃駅前では志保が新一を待っていた。
志 「遅いな新一・・・」
志保はしきりに時計を見ていた。すると後ろから声をかけられた。
男 「お姉さん暇?よかったら俺と出かけない?」
志保の目の前には高校生らしき茶髪でいかにも軽そうな男がいた。
志 「いえ結構です」
男 「いいじゃん~どっか行こうよ~」
志 「人を待ってますので」
断る志保に懸命に食い下がる男。そこに、
新 「わりー遅くなった」
志 「新一~」
新一が現れた。その光景を見た男は、
男 「なんだ彼氏づれか」
そう言いながら去っていった。
志 「遅いよ新一」
新 「わりー、でもお前あんなに早く家出ることなかったんじゃ?」
志 「そうだけど、いいタイミングで哀と言い争いしたんでこのチャンスを使ってね♪でも待ってる間に今みたいな人が4~5人来たんだから・・・」
新 「ま、それだけお前が可愛いって事さ」
志 「ありがとう新一。じゃいこー」
そう言って志保は新一の腕を取った。
新 「おいおい」
新一は志保と腕をくんで歩いていた。それに新一は少し照れくさそうだった。周りの通行人もチラチラこちらを見ていた。
新 「恥ずかしいから腕は・・・」
志 「いいじゃないデートなんだから」
そう言って志保は新一にくっついた。