第10章 中学生活の始まり
佐 「そう言えば、志保ちゃんだっけ?」
佐藤はバックミラーを見ながら話しかけた。
佐 「君も阿笠博士の家に一緒に住んでるの?」
志 「いえ~新一と一緒に住んでるの~」
佐 高 「えっ!」
高 「でも君中学生だよね?同棲って早くない?」
哀 「ただの居候ですから」
哀はむすっとした顔をして口を挟んだ。
佐 「ならもしかして哀ちゃんも?」
哀 「えぇ、中学に上がってから。て言うか今日から」
佐 「そうなんだ~いいなもう同棲なんて」
佐藤は高木を横目で見ながら言った。
高 「・・・あはは」
高木は苦笑いをするしかなかった。それを見てまだ進展がないことを3人はすぐ分かった。そういう話をしながら工藤邸に着いた。
新 「ありがとう佐藤刑事、高木刑事」
そう言って3人は車を降り家に入っていった。自宅に戻るとリビングに座り込んだ新一達。
新 「哀、コーヒー」
いつも阿笠宅でのように新一は哀に言った。
哀 「はいはい」
そう言いながら哀はキッチンへと準備の為に入っていった。リビングでは新一と志保が二人っきりになっていた。
志 「ねぇ新一?」
新 「なんだよ?」
志 「明日デートしない?」
新 「な、なんだよ急に」
新一は志保の急なデートの誘いに少し驚いていた。
志 「だってもう小学生じゃないんだし丁度入学式までする事ないし~駄目?」
志保は上目づかいで新一を見る。その顔を直視できない新一。
新 (その顔は反則だよな・・・)
新 「あぁ、しょうがないな」
志 「本当~よかった~」
新 「でも哀は?」
志 「いいのよ哀は。デートは二人でするものでしょ?」
新 「まぁそうだけど・・・」
二人が話していると、そこに丁度哀がコーヒーを持って現れた。
哀 「はい、コーヒー。あと志保も」
そう言って哀はコーヒーをテーブルに置いた。
新 「あ、ありがとうよ」
志 「ありがとー哀」
哀 「いいえ。そう言えば志保明日用事ある?」
志 「え、何よ急に」
哀 「色々買い物しなけばいけないから付き合ってくれない?」
志 「ごめん明日はちょっと・・・」
(なにこのタイミング)
哀 「そう。なら新一は?」
哀は新一を見た。新一はちらっと志保を見たら志保は首を横に振っていた。
新 「ごめん俺も明日はちょっと・・・」