第9章 これからそして卒業
新 「で、何なんだよ話って?」
有 「ちょっとね~♪」
有希子の笑顔に新一はなにか嫌な気がした。そして3人はみんなが待つ部屋に入った。
有 「あのねみんな聞いてほしいことがあるの」
そう言って有希子は今さっきの話を始めた。まず、中学に上がったらこの工藤家で3人で住むこと。それは博士とフサエさんを二人っきりで住ますため。その代わり週1回は夕食は博士の家でみんなで食べること。そしてこの家に住む代わりに今まで有希子が頼んでいた部屋の掃除をする事だった。
新 「な、なに考えてるんだ母さん」
有 「だって~どうせなら博士とフサエさんに新婚気分を味わってもらおうかと~」
哀 「でも、それじゃ有希子さん達まで迷惑を・・・」
有 「なに言ってるの哀ちゃん。私達もあなた達の事子供のように思ってるのよ。それにこの家の掃除もしてもらうし~この家の月の掃除代結構かかるのよ。だからいいのよ♪」
新 「まったく・・・」
有 「なによ新ちゃんうれしくないの?」
新 「いや、その、そういうわけじゃ・・・」
有 「でも変な事しちゃ駄目だからね」
新 「ば、ばーろーしねーよ///」
哀 「有希子さん///」
志 「私は別に新一なら」
恥ずかしがる哀をよそ目に、志保はうれしそうだ。
有 「ちゃんと鍵付きの部屋に二人はするからね~」
こして有希子の思いやり(思いつき)から中学入学と同時に3人は工藤家で一緒に住む事となったのだった。
こうして小学校生活も卒業式を迎えるだけとなった。あの日の次の日3人は推薦をうけずそのまま帝丹に行くと校長に話した。その時の校長は残念な顔をしていた。そしてなんなく進級試験をパスした6人は晴れて春から中学に進級できる事となった。新一達3人が帝丹中に行く事となってその年の帝丹中の入試倍率がいつもの年の2倍以上になった事で推薦を蹴って落ち込んでいた校長が喜んでいた話を新一達が聞いたのは随分後の事だった。そして卒業式当日。誰もいない教室にて。