第1章 出会い
緑間side
部活が始まるまで少し時間があったので音楽室に向かいピアノを弾くことにした。
爪を保護するためのテーピングをとり、気に入ってる曲を弾く。
久し振りに弾くが、指が覚えていて我ながらうまく弾けている。
途中で誰かがいることに気がついた。
緑 「誰なのだよ?」
俺がそう言うと彼女は謝り、俺のピアノを誉めた。
俺が席を立つと、すごい勢いで椅子をもって俺の横にきた。
「一緒にひきませんか?」
そう俺に笑顔で言ってきた。
その笑顔はまるで子供のようにはしゃいでいた。
「いくよ!」
彼女はそう言うとさっき俺が弾いていた曲をひきはじめた。
俺は楽しそうにピアノを弾く彼女を見て、自然と笑みがこぼれた。
俺は平常心を保つように真顔に戻り、一緒にひきはじめた。
「♪~♪~」
緑 「!!!」
彼女が曲に合わせて歌い出した。
その声は綺麗で透き通っていて俺は驚きを隠せずに音を何度も外した。
なんて綺麗な歌声なんだ。
「楽しかった!ありがとう!」
彼女はまた俺に笑顔を向けた。
笑顔は反則なのだよ!
俺は部活に行くと言って音楽室を出だ。
緑 「名前...聞かなかったのだよ」
名前くらい聞いとけばよかった。
また音楽室に行けばいるのだろうか。