第13章 時間が全てを癒してくれるなら
「返す言葉もないわ…」
「はっ。でしょうね」
個人的には跡部部長にもしっかりと
傷ついてほしいから
是非ともあの女の本性に気づいて欲しい
その為にはやはりコイツらに
協力するのが必要不可欠か
よく考えてみれば
りおなの成功の道も閉ざせて
憎い奴らには不幸のどん底につき落とせる
なにそれ最っ高じゃん
あれから時間は経ってしまったけれど
あの時の私の苦しさには足元にも
及ばないだろうけれど
少しでも苦しませれるなら
「それで何か案はあるんです?」
「協力してくれるんか…?」
「私にもメリットがあると気づいたので」
こんなこと、自分に利益が無きゃするもんか
「その辺はまだ他の奴らと相談中やねん。
で、その、できたらなんやけど…」
「なんですか」
忍足先輩曰く、また何日か後に
結婚反対メンバーで話し合いをするらしく
そこに参加してほしいと
いやトラウマ勢揃いなんですけど
申し訳なさそうな顔するってことは
引け目はあるみたいだが
「無理やったら別に」
「いいですよ。用事なかったらですけど」
「ほ、ほんまか!!」
もし行かなかったらその時の話し合いを
忍足先輩に伝えてもらわないといけない
そんなまどろっこしいことする余裕
ないでしょ私たちに
早くしないとくっついちゃう
トラウマであることは変わらないけど
そんなものに負けるほど
今の私は弱くない
目的があれば人は強くなれるらしい
これを強さと言っていいものなのかどうか
という話だが