第4章 あるとすれば性格に難アリ
「こっちに女の子の知り合いが
おるなんてなぁ」
「なんで黙ってたんや!言えや!」
「わざわざ言う必要あらへんやないっすか」
席についた途端、3人は楽しそうに
盛り上がってらっしゃるが
こっちはそうもいかない
何話していいか分からないし
というかこっちから話振れない
これだから小心者は!!
そんな私を見かねてかミルクティーのような
髪色の人が口を開いた
「あー…っと自己紹介せぇへんとな。
俺は白石 蔵之介、4年や。よろしく頼むで」
「俺は忍足 謙也や。白石と同じ4年!
仲良うしてな!」
「霜月 慶です。
財前…くんと同じ20歳で働いてます」
「くんとかきっしょ」
「黙れオリンピック」
直接じゃないけど年齢的には
先輩の人達と話すんだから多少そんな
口調にはなるだろ!!
「慶ちゃんか。
もう働いとるなんて偉いなぁ。
どこ勤めとるん?」
「丹波っていう会社なんですけど」
「うっわ、大手やん!」
「ちょーそれより注文しましょうや。
俺はよ飲みたいんすわ」
「とりあえず生でええやろ。
あ、慶ちゃんはどないする?」
「私も生で」
私ぃすぐ酔っちゃうしぃカシオレでぇ
なーんてことは言いません
お酒大好き ビール大好き
酒に女子力なんて関係あるか
飲みたい時ぐらい飲ませてほしい
「自分いける口やん!」
「コイツ引くぐらい飲みますんで」
「財前が飲まなさすぎ」
こないだもすぐに顔赤くしてたくせに
そのわりに飲みたがるんだからおかしい
「慶ちゃん、財前と話してる方がおもろいやん」
「俺らにも遠慮せんで喋ってや」
「え、えっと…はぁ」
そんなこと言われましても
初対面の人間に遠慮しないとか無理
ぶっちゃけると財前とも
そんなにも親しくはないんだ
ただどこかウマが合うというか
遠慮しなくて済む数少ない人間の1人
「霜月は猫かぶってるくらいが
丁度ええんすわ」
「かぶってないです通常運転です」
「もっと口悪いやろお前」
「財前だけには言われたくない!」
誰かれ構わずきしょいだの暴言吐く野郎に
口悪いとか言われたらおしまい!!
でも否定はしないけどね
事実、口悪いんで