第1章 第一振 山姥切国広
「…………俺達刀は、戦うのが役目だからな……その…付いて行ってやる……」
そう言う彼は被っている布で顔を隠した。
少し頬が赤くなっているようにも見える。
「よろしく頼む。国広」
そう言って微笑むと更に顔が赤くなっていく。面白いな。
「じゃ、早速仕事をしようか、国広。」
そう言うと、国広から唾を飲み込む音が聞こえた。
✳︎
「何故だ…………」
降り注ぐ太陽と頬を伝う汗。
「はぁ……結構きついな……」
俺たちは庭の草むしりをしていた。
一時使われていなかったこの本丸は、雑草が生え放題になり、余計に人を寄せ付けなかった。
「何故刀がこんなこと……」
「暮らしていくには食料調達しなきゃいけないんだよ。」
国広はブツブツ言いながらも俺に付き合ってくれた。
「国広。本当に嫌ならやめていいぞ。」
そう声を掛けてみると、不機嫌そうな顔をして
「あんたはやめるのか。」
と聞いてきた。
勿論まだ続けるし、今日中にできれば草むしりを終わらせて、明日にでも土を耕したいところだ。
「これを終わらせるつもりだからなぁ……やめる気はない」
そう答えると、「ふん。」っと言って作業に戻った。
そうやって国広と庭の掃除をしていると、一匹の狐がこっちに向かって走ってきた。
「嘉六さまー!」
「どうした、こんのすけ。」
この狐は刀剣男士や審神者などを管理している国家政府から渡される式神と言うべきなのか……人の言葉を話す狐。その狐が審神者のサポートをすると聞いている。
「て、敵が……歴史修正主義者が近くまで来ているそうです!」
そう慌てていうこんのすけ。
けれど、俺と国広は庭掃除でくたくただ。
「困ったな……こんのすけ、国広の疲労回復のアイテム的なのはあるか。」
「あるにはありますけど……」
「国広!疲労回復したら着替えて出陣してくれないか!」
そう国広に言うと本当に疲れた顔していた
「……分かった。」
国広は本丸の中にこんのすけと戻っていった。