第36章 心に灯る火
モモはどこまでも美しい。
絹糸のようなキャラメル色の髪も、白く滑らかな肌も、漏れる嬌声も、溢れ出す蜜でさえも。
宝石のような金緑色の瞳に見つめられると、それだけで煽られているような焦燥にかられる。
彼女の中をめちゃくちゃに汚したい。
とてつもない支配欲に心が埋め尽くされそうだ。
生まれて初めて感じるこの気持ち…。
この気持ちを、なんと呼んだらいいのだろう。
誰かと身体を重ねることが、こんなにも気持ちのいいものだなんて知らなかった。
もっとずっと繋がっていたいと思うのに、久しぶりすぎる行為はローにいつもより早い吐精を促す。
「ぐ……ッ」
限界を感じて いっそう激しく腰を打ちつけたとき、喘ぎ乱れたモモが必死の懇願をする。
「お願…ッ、外に…、出して…ッ」
「……ッ」
一瞬、心を読まれたのかと思った。
内側から彼女を汚し、自分のものにしたいと願う、この支配欲を。
モモにしてみれば、それはとんでもないくらい非道な行いだろう。
今こうして身体を重ねていることですら、暴力に等しいのに…。
「チッ……。」
罪悪感がローを襲う。
けれど、後悔はしていない。
どうしたって、モモのことが欲しかったのだ。
モモの脚を抱え直し、身体全体を揺さぶるような律動を繰り返す。
「あぅ…ッ、ひ…あァ…ッ」
彼女もまた、絶頂が近いのかぶるぶると痙攣する。
快感に打ち震えるモモの表情をとても美しいと思いながら、ローは名残惜しさを押し殺し、破裂しそうな楔をズルリと引き抜いた。
モモのお腹の上に、熱い飛沫が飛び散った。