第36章 心に灯る火
「うあ…、あぁ…ッ、ぐ…ぅ…。」
長い間、開かれることのなかった蜜洞が硬い楔にこじ開けられて、モモは身体を突き抜ける鈍痛に呻く。
しかし苦しんでいるのはモモだけではない。
「く…ぅ…ッ」
狭すぎる蜜洞に、ローもまた呻き声を上げた。
「いや…、抜い…て…ッ」
突き上げられたせいか、モモの涙腺が壊れ、眦からポロポロと大粒の涙が零れ落ちた。
ローは優しく髪を撫で、舌先で涙を舐めとる。
そして、無慈悲な言葉を吐き出すのだ。
「……動くぞ。」
「や…ッ、待っ…! あ…、はぁ…あッ」
モモの制止も聞かず、ローは張り詰めた屹立をズルリと引き抜いては再び奥へと穿つ。
抽送を繰り返すたび、蜜壺から溢れる蜜が楔に絡みつき、ズチュヌチュと卑猥な水音を立てた。
「ひ…ぁ…ッ、ん…うぅ…ッ」
中の壁を擦られるうち、次第に鈍痛は収まり、痺れるような快感だけがモモを襲う。
6年の時を経てもなお、モモの身体はローという存在にこんなにも感じてしまう。
どんなに心で嫌がっていても、身体はローを欲しがり、求め続ける。
飲み込んだ彼を離すものかと、キツく咥えこんだ蜜洞がいやらしく蠢き、さらに奥へと誘う。
「ハァ…、ぐ……ッ」
切なげに息をつき、眉を寄せたローがその誘いに乗り、ズン…とひときわ大きく突き上げた。
「ひ…あァ…ッ」
目の前で火花が散るような衝撃を受ける。
「くそ…、すぐにでもイキそうだ…ッ」
せっかくモモの中に入れたというのに、限界の近い自分を叱咤し、ローは彼女の脚を抱え込む。
大きく脚を開かせれば、自分と彼女の接合部が晒け出され、今、確かに繋がっている現実を見せつけてくれる。
どんなに嫌がられても、軽蔑されても、この事実はもう、変えることができないのだ。
それがとても、嬉しかった。