第36章 心に灯る火

モモが怯えた表情を向ける。

けれども、熱しきったローには、それさえも興奮の種にしかならない。

噛みつくようなキスをしたい。

今すぐ彼女の中に入って、めちゃくちゃに暴れたい。

そんな欲望だけが大きくなる。

甘い言葉も、安心させる仕草も、なにもかも気遣ってやれるだけの余裕がない。

例えモモを怖がらせるだけだとしても。


…罰ならあとで、いくらでも受けよう。

胸元にキスをしながら、もう片方の手でスカートをたくし上げる。

｢……やッ｣

隠されていた白い脚がブラウンの絨毯に映え、より官能的に見せた。

身体中にキスをして、自分の証を刻みたい。

そんな独占欲が顔を出したが、今はそれよりも、この燃えたぎる欲望をどうにかするのが先だ。

柔らかな太股に手を這わせ、誰にも見せることのない箇所へと辿っていく。

期待と興奮で、下半身が痛いくらい腫れ上がっているのがわかる。

すぐにでもぶち込みたい衝動に眩暈すら覚えたその時…－－。


｢ま、待って……！｣

喉の奥を震わせながら、モモが叫んだ。

太股を這う手を止めて、彼女を見下ろすけど、どんなに嫌がったとしても、もう止めることだけはできない。

しかし、彼女の口から出た言葉は、意外なことだった。


｢く、口で…するから。…たがら、それだけは許して。｣


しばらく、２人の間に沈黙が落ちた。