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セイレーンの歌【ONE PIECE】

第27章 決意




「俺の夢…いや、野望は…、コラさんの意志を継いでドフラミンゴを倒すことだ。」

それがどんな形であってもいい。

コラソンが最後まで止めようとした男を、彼の代わりに自分が止める。

それが彼にできる唯一の恩返しだ。


「それが達成できるまで、海賊王も、ひとつなぎの大秘宝も、本気で目指すことはできねェ。」

ドフラミンゴを倒すまで、ローは夢のスタートラインにも立つことはできない。

「こんな答えでがっかりしたか?」

きっとモモの思うような回答ではなかっただろう。

「ううん。そうだと思ったの。」

「…なに?」

「わたし…、ローの夢は、コラさんの意志を継ぐことなんじゃないかなって思ってたの。」

ローの執念とも呼べる目標は、ドフラミンゴを倒すこと。
薄々そう感じていた。


「ロー、わたしの夢を教えてあげる。」

まるで内緒話をするかのように、モモの声は小さかった。

「お前の夢なんて、もう知ってる。世界一の薬剤師になることだろ?」

それは常日頃から彼女が言っていることだし、ローも重々承知だ。
そんなこと、今さら言われなくてもわかってる。

「ううん、実はね…もうひとつ あるの。」

「もうひとつ?」

それは初耳だった。

「なんだよ、教えろ。」

「ふふ、知りたい?」

「当たり前だろ。俺にお前の知らねェところがあるなんて、許せねェ。」

モモのことは、なんでも知りたい。

「うん…、じゃあ教えてあげる。わたしの夢はね…--」



「あなたの夢が叶うこと。」



それが、わたしの夢。


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