第22章 可愛いひと
…バカ。
…バカ!
ローの大バカ!
手錠を外したら逃げ出すですって?
本気でそう思ってるなら、あなたは大バカよ。
わからないの?
わたしがどれだけあなたを好きか。
「お前と俺とじゃ、想う気持ちの比重が違げェんだよ。」
こんな侮辱ってない。
比重が違う?
ええ、そうね。
わたしの方が、遥かにあなたを…--。
腰を高く持ち上げられ、雄々しくそそり立った屹立を見せつけるように秘裂に押し当て、ズプンと一気に貫かれた。
「んぐ…ぅッ、ふんンッ」
与えられた大きな質量に、モモの身体は喜び、頭の中を軽くスパークさせる。
「またイッたのか…? 相変わらず、お前は挿れられる瞬間が好きだな。」
ローはたった今、己の楔を打ちつけた蜜壺の中を確かめるように、ゆるゆると腰を動かす。
「んッ、んん…ぅッ」
絶頂を迎えたばかりで敏感になったモモの蜜壁が、その動きに喜ぶように震え蠢く。
あっという間にせり上がってくる快感の波に、息が苦しくなる。
押し込められたハンカチはモモの唾液を吸い、ぐっしょりとなって口の端から滴りでる。
そんなモモの上気した表情が、なんと官能的なことか…。
「なァ、モモ。もしお前のそんな顔を他の男に見せたら、俺はソイツの目玉をえぐり出すだろうな。」
手を伸ばして、そっと頬に触れた。
「ん…んぐ。」
モモがなにかを訴えるように呻く。
だけど、その言葉を聞いてやらずに激しく肉棒を抜き差ししてモモを煽った。
「うン…ッ、ふ…ん…ッ」
聞きたくない。
お前の言葉なんて。
今拒絶されたら、自分は本当に彼女の心臓を抜き去ってしまいそうだ。
そうして“命”という鎖で彼女を繋ぎ止めたい。
自分はいったい、いつからこんなに執着心に塗れた男になってしまったのか。