第22章 可愛いひと
蜜を絡みつかせながら抜き差しされる指の動きと、花芽に与えられるローターの振動に身体中を電流のような刺激が走る。
「んぐ…ッ、ふぅ…んンッ」
絶頂を予感させる快感に、恐ろしくなって拘束された手を必死に動かそうとする。
でもガッチリと嵌められた手錠は抜けるわけもなく、ガチャガチャと金属音が響くだけ。
「イきてェんだろ? イッちまえよ。」
ローの指が、絶頂に導くように動きを早くする。
蜜口は指で埋められているというのに、ヌチュヌチュと動かされるたびに、隙間からだらしなく蜜を溢れさせた。
「ふぅ…ッ、ぅぐ…ッ」
イ、イッちゃ…--。
快楽の波が押し寄せ、モモの秘部から熱いなにかが溢れ出た。
ピュッ…。
体内から飛び出たソレは、ローの手をひどく濡らした。
「…潮を吹くほど気持ち良かったか?」
潮…?
ローの言う意味はわからなかったけど、なにかとても恥ずかしいことをしたってことは本能的に理解した。
「ふ…、うぅ…。」
激しすぎる快感に、羞恥に、もうなにがなんだかわからなくなって涙が零れる。
「泣くな…。すげェ可愛いって言ってんだ。」
熱い舌先が、甘く零れる涙を舐めとる。
(コレ…、外して…。)
ガシャガシャと手錠を鳴らす。
「……ダメだ。今外したら、お前は逃げ出す。」
凶悪なまでの執着心を晒した自分に、怯えて逃げ出すに決まってる。
苦しそうに息をするモモにキスを落とす。
モモはなにもわかっちゃいない。
「なァ、モモ。お前は俺の心臓を潰す気か…?」
「……。」
お前がいなくなったとき、俺の心臓がどんな音を立てたのか、お前にはわからないだろう。
見知らぬ男に笑いかけるお前を見つけて、どんな感情が渦巻いたか、想像できないだろう。
「…お前と俺とじゃ、想う気持ちの比重が違げェんだよ。」
それほどモモを愛してる。
病的なほどに…。
だから、例え心臓を奪ってでも、お前を逃がしてやらない。
モモの腰を高く持ち上げ、とっくにそそり立った屹立を見せつけるように沈めた。