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セイレーンの歌【ONE PIECE】

第18章 生まれる絆と繋がる命




出来上がった解毒薬は、まずシャチとペンギンに。

次にエースの仲間たちに飲ませた。

「うーん。…あれ、モモ。船長も…。いつ戻って来たんスか?」

「ていうか、俺たち なにしてたんだっけ? 痛てて…、なんか頭痛てぇ。」

なぜかできたタンコブをさすりながら2人は目を覚ました。


「…うぅ。た、隊長? どうしてここに?」

「おめェらがいきなり連絡とれなくなるから、探しに来たんだよ。まったく、無事で良かった。」

「スンマセン、なにが…なんだか…。」

エースの仲間たちも無事目を覚ましたようだ。
全員が無事で、ホッと胸をなで下ろす。


「モモ、トラファルガー。本当に助かった、ありがとう。」

エースは深々と頭を下げる。

「ううん。わたしの方こそ、たくさん助けてもらってありがとう。」

「コイツが面倒かけたからな、これで貸し借りはナシだ。」

面倒って、誰のせいだと思って…。

むうっと頬を膨らませるモモの頭を、エースがポンと撫でた。

「世話になったのは、俺の方だ。モモ、この島でお前に出会えて良かったよ。」

「わたしも、エースに会えて良かった。」

僅かな時間だったけど、自分たちは確かに『仲間』だったのだ。

「ホラ、これ。俺のビブルカードだ。」

以前メルディアに貰ったものと同じ、千切られた紙切れをエースは差し出した。

「お前の友達リストに、クマと一緒に俺の名前も入れといてくれよ。」

親友はクマだ、と言ったモモの言葉を覚えていてくれたのか。

「ふふ、喜んで。」

笑顔で受け取ろうとしたその時、横から伸びてきた腕がエースのビブルカードをひったくる。

「いらねェよ、こんなもん。」

「ちょっと、ロー。勝手に決めないで。わたしが貰ったのよ?」

取り返そうとするけど、腕を高く上げられてしまい、その場でピョンピョンと跳ねるだけになってしまう。


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