• テキストサイズ

セイレーンの歌【ONE PIECE】

第50章 自由のために




びくびくと伸縮する胎内に、ローの白濁が最後の一滴まで注ぎ込まれた。

吐き出しやすくするためか、熱を吹く切っ先が緩やかに上下する。

「あ…、あぁ……。」

達したばかりの身体には、僅かな刺激すら辛い。

満足いくまで精を吐いたローは、繋がったままの体勢で、モモの上に身体を被せる。

肩口に顔を埋め、ふぅ…と息を吐く彼の頭を、よしよしと撫でる。


「……びっくりした。」

これは恨みごとではなく、本当の気持ち。
心地よい眠りから覚めたら、いきなりとんでもないことになっていた。

たぶん、誰だって驚く。

「驚いたのは、俺の方だ。まさか、ここまで起きねェとは思わなかった。」

どこまでされたのかは知らないが、そんなに言うくらいだ、寝てる間に想像もしたくないようなことをされたらしい。

「お前、寝込みを襲われても気づかないんじゃねェか? あぁ…、考えるだけで胸くそ悪ィ。」

「大丈夫、わたしを襲うのは、ローくらいなものだから。」

いったい、なんの心配をしているのか。
ローの考えることは、時折理解できない。

しかし、それはローも同じ気持ちらしい。

「お前のそういう無自覚なところ、たぶん一生治らねェんだろうな。くそ、……心配だ。」

でた、心配性。

少し癖のある黒髪を指で弄びながら ため息を吐くと、むっとしたローが腰を揺らし、内側の壁を擦られる。

「ひゃ…ぁんッ」

ようやく落ち着いたところなのに、中途半端に刺激を与えられると、奥がくすぶり辛くなる。

「や…、もう……抜いてよ。」

「嫌だ。」

そんな子供じゃないんだから。

図体の大きい子供は、モモの耳朶を食みながら、なかなか上から退こうとしない。

こんなふうに甘えるローは、珍しい。

「どうかしたの?」

吐息が耳をくすぐり、ぞわぞわとした感覚を我慢しながら尋ねると、彼は「どうもしない」と首を振る。

「だがもう少し、こうしていたい。」



/ 1817ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp