第49章 休息

『責任、とってね？』

その言葉を口にしたのは、モモの方だった。

これから先、ずっと傍にいてほしいと、そんな想いを込めて口にしたこと。

これからの人生を共に歩むために……。


｢ま、待って……ッ、ロー…あぁ…ッ｣

ローの考えていることを理解して、モモは脚をばたつかせた。

しかし、そんな些細な抵抗など、ローにとってはないものに等しい。

先走りの白濁と混じって、ずちゅぬちゅと粘り気が強くなる。

｢ロ、ロー…ッ、正気…なの……ッ！？｣

一時の快楽に負けて、その責任がわからぬほど、ローもモモも子供ではない。


｢は……、俺はいつだって……正気だ。｣

それを証明するように、蜜壁を貫き、１番敏感な箇所を抉る。

｢うあァ…ん……ッ｣

モモの身体が仰け反り、びくりとしなる。
その首筋に噛みつくように口づけると、痛いくらい強く吸った。

｢んッ、んあァ……ッ｣

唇を離すと、白い肌に赤く色づくキスの痕。
所有の証に満足するが、ローが求めているのは、こんな程度のものではなかった。

もっと強く、色濃く、消えない痕を残したい。

できることなら、お前の中に……。

｢傍にいる。お前の…隣に……ッ｣

｢……ッ、ロー…！｣

だからお前も、覚悟を決めろ。

ずっと、永遠に、俺の隣にいる覚悟を。


いつからか、モモの金緑色の瞳からは涙が溢れていた。

もはやモモに抵抗する気はなく、ローの律動に合わせて、無我夢中で腰を振った。

こんなにも、幸せでいいのだろうか。

愛して、愛されて、でもそれだけじゃなくて。

｢モモ……ッ｣

切なげに名前を呼ばれると、中にいるロー自身もそれに呼応して、限界まで張りつめる。

入口ぎりぎりまで抜いた楔が、どすんと最奥にねじ込まれ、同時に蜜道がぎゅうっと締まり痙攣した。

その瞬間、モモの胎内で熱い情熱が弾け、びゅくびゅくと蜜壁を濡らす。

吐き出された情熱は、モモの胎内に染み込み、ぐちゃぐちゃに混ざる。


ああ、わたし…いま…、ローとひとつになっている……。