第49章 休息
「お前ってヤツは…、本当に……!」
なにかを堪えるように深く息を吐き出したローは、片腕をモモの背中に回し、華奢な身体をぐんと持ち上げた。
「ふあぁ……ッ」
繋がったままローの膝に座るような体勢になり、自分の体重のせいで、ずぶぶと繋がりがいっそう深くなった。
お腹の中を押し上げられ、圧迫感に喘ぐ。
目の前にいるローの首にしがみつき、固い胸に額を押しつけた。
そんなモモを、ローはしっかりと抱きしめ、唸るように懇願する。
「モモ…。頼むから、俺にお前を壊させるな……ッ」
それを合図に、ローは激しくモモの身体を揺さぶりはじめた。
「ひ…ッ、あんん…ぅ…ッ」
楔の切っ先がごつごつと最奥を抉り、その衝撃がモモの思考回路を奪う。
こんな感覚はひさしぶりだった。
身も心もぐしょぐしょに溶けて、ローとひとつになる錯覚すら起こす。
このまま、ひとつになれたら……。
そんなふうに本気で思っていたのは、いったいいつのことだっただろう。
下から激しく突き上げられ、ギシギシとソファーが大きく軋む。
「んんぁ…ッ、ロー…わたし…もう……ッ」
限界はとうに迎えていた。
この短時間に、何度絶頂へ追い上げられたかすら覚えていない。
大きな波がくる。
その前兆に、モモの身体がぶるぶると震え始めた。
それと同時に、ローの動きも加速する。
叩きつけるように穿たれ、巨大な快楽の波を目の前にした時、ふと思考が冷静になった。
「は…ぁ…、ロー…、そろそろ…抜い…て……?」
がちがちに硬度を高めた熱い楔が、破裂寸前であるのは女であるモモでもわかる。
そろそろ胎内から出さないと、弾けた白濁がモモの中に出てしまう。
その意味を、ローがわからぬはずがない。
抜きやすいように腰を浮かすと、巻きついていた腕がぎゅうっと締まり、再びモモの身体を深く降ろし、繋がりを深めた。
「ひぁ…ッ、ロ、ロー……?」
わけがわからず狼狽すれば、律動を繰り返すローが低く囁いた。
「責任を、取ればいいんだろ?」