第49章 休息
すっかり露わになってしまった上体を弄ばれ、モモは自然と零れ出る声を必死に抑えた。
「…う……ッ、うぅ…ん…ッ」
両手で口を塞いでいるのに漏れる声は、きっとローの耳にも届いているだろう。
抑えようとしているだけに、それがとても恥ずかしい。
口に含んだ胸の先端をぐるりと舐めまわされ、もう片方は指の腹で捏ねられた。
「う…うぅ……ッ」
辛い。
声を我慢することではなく、すべての刺激が、下腹部の方へじわじわと伝わっていくことが。
弄られているのは胸だというのに、正直なモモの身体は、快感を得るたびに潤いを増す。
(触ってほしい…。)
絶対に言葉には出せないけれど、ぐずつく腹部の欲望が、どうしようもなくモモを正直にさせた。
「……んッ」
ちゅっと音を立てて、先端を吸い上げられる。
ぞくりと背筋に快感が走ったが、それもすべて潤いの糧となり、逆にモモを苦しめた。
(気持ちいいのに、辛い…。)
潤いを増した箇所からは、新しい蜜が溢れ、吸いきれなかった下着の中で、とろりと尻の方へ伝う。
自分の下腹部は、今どんな状態なのだろう。
想像するだけで恐ろしいので、ローに気づかれないように脚を閉じる。
しかし、その寸前にローが脚の間に身体を割り込ませ、あろうことか、モモのとんでもない状態になっている箇所に、自分の膝を押しつけた。
「……ッ!」
ぐしゅり…と湿った音をさせ、下着から溢れた蜜がローの膝を濡らす。
その恥ずかしさと、僅かに与えられた刺激とで、モモの視界に火花が散った。
「洪水じゃねェか…。ずいぶん期待させていたようで、悪ィな。」
そう言って、ローはとても悪い笑みを浮かべる。
(……気づいてたんだ。)
モモのそこがどんな状態にあるか、ローはとっくに知っていた。
知っていて焦らし、耐え忍ぶモモの反応を楽しんでいたのだろう。
悔しくて無言で彼を睨むが、ローはくくッと笑うだけで、再び胸を責める。
肝心な場所には、決して刺激を与えてくれない。