第8章 嫉妬

ローの腰が動かされるたび、下腹部が重く痛んだ。

｢…ぃ…あ…ッ｣

初めて感じる疼痛に、モモはだだ、掠れた喘ぎ声を吐き出すしかない。

｢苦しいのか…？｣

汗ばみ、額に貼り付いた髪をローが優しく掻き上げる。

固く瞑っていた目をそっと開けると、先ほどとは打って変わって、優しさに満ちたローの瞳。

｢ぬ…抜い、て…。｣

彼がどうしてこんな行為に及んだのか、わからない。
でも、こんなの間違ってる。


｢……無理だ。お前の中は気持ち良すぎる…。｣

ローは額にキスを落とし、熱い吐息と共に告げた。

その甘いともいえる言葉に、モモは絶望に打ちひしがれる。


(いや…！ わたし、こんな関係になりたくない…。)

体だけの、関係。


｢悪ィ、……動くぞ。｣

ズルリ、と彼のものが引き抜かれると、ぞわぞわとした感覚が身体を襲う。

そのまま抜かれる、と思ったとき、再び最奥に穿たれた。

｢あぁ…！｣

痛みと激しい痺れに、身体を弓なりにしならせた。

｢…たぃ、…やめ…ッ｣

涙に濡れた目で訴えるが、先ほどとは異なり、抽送される肉棒の動きは止まらない。

それどころか、大きく律動しながら、ズチュズチュと卑猥な蜜を溢れさせる蜜壺へと突き上げられる。

(息が…できな…ッ)

打ち上げられた魚のように、口をパクパクさせると、そこにローの唇が重なり、空気を送り込んで呼吸の仕方を思い出させてくれる。

｢まだ、痛むのか…？｣

｢…ぃ、たい…、…あ…ッ｣

優しく気遣ってくれても、腰の動きを止めてくれない。


グリッと花芽を親指の腹で押しつぶされる。

｢…ん、あぁ…ッ｣

突如感じた快感が、痛みを押しのける。

その反応を見たローが、花芽の薄皮を剥き、柔く爪を立てる。

｢あ…ッ、んぁ…！｣


｢良い子だ…、そのまま快楽にしがみついとけ。｣

ローはモモへ刺激を与え続けながら、己の動きを加速させていく。

痛みと快感がぐちゃぐちゃに混ざり、もうわけがわからなくなってしまう。

次第に痛みさえも甘い痺れに変わり、突き上げられるたびに発せられた呻きは、嬌声へと変わる。