第1章 審神者として
「あっ、ごめんね2人とも!気にしないで。」
安定はともかく、国広くんにはもう慣れて貰うしかない。
「そうだ!安定、国広くんに敷地内を案内してあげてよ?清光は私と資材の片付け、分かった?」
清光の元気な声とは逆に、安定は「分かった。」とだけ言って国広くんと行ってしまった。
兎にも角にも、とりあえず3人目。そう思いながら資材を片付けていく陽菜。
「そうだ、清光ー?」
「なーに?」
「私まだ国広くんについて全く知らないんだけど、清光達は知り合いだったの?」
いつもなら直ぐに返してくる清光の声は無く、私がそちらに目をやるとなんとも言えない顔をしていた。
「....なによ。」
「いやー...主がいた未来の国?の政府って人達から、主と会う前に少し聞いてたんだけどさ...」
「だからなによ。」
「主って、もしかしてその国でいわゆる『馬鹿』って部類だったの?」