第1章 審神者として
「え……」
資材を拾い集めていると、後ろから安定の驚くような声がした。
顔を上げると、目の前にいる清光も私の後ろを凝視している。
「なに?どうかし―……」
全部言い終わる前にバサッと背後で桜の花びらが舞った。
「……え?」
見覚えのある花びらに、ゆっくりと後ろを振り返る。
「……あ。もしかして、ここは次の場所?」
「なんか、知ってる顔もいるなー。」なんて言いながらこちらに笑いかけているのは紛れも無く刀剣男士だった。
「国広…。」
固まっている私をよそに、最初に口を開いたのは安定だった。