第2章 出陣の日
まだ現実に戻っていないのか、今度は多くの声が聞こえる。
叫び声、すすり泣く声、中には少し怒っているような…怒鳴っているような―………
そこで飛び起きた。
まぎれもなく現実で、今まで聞こえていたのは刀剣たちの声で……
「……わっ!?!?!?」
大きな音と一緒に私に向かって刀剣たちが雪崩れ込んできた。
「何事なの!?ちょっとみんな重い…!!」
そこではたと気づく。
良く見れば布団に寝かされていたらしく、部屋も私の部屋だった。
刀剣たちの顔を見ると、みんな心配した顔をしていた。
「…みんなありがとう。」
最後に「ただいま。」そう告げるとやっと安心したのか笑顔になる。
……そういえば。
「ねえ、安定と、清光、国広くん…次郎ちゃんはどこ?」
4人の姿が見当たらない。