第2章 出陣の日
それから、回り道をして元いた場所に戻ってきた。
相変わらず金属音がする。
「敵の大元はきっとこの先だよ…」
安定の声に前を見る。
ここから先は木が生えてなく草原地だ。
「…にしても。さっきのあの敵の量は何だったんだよ」
清光が呟く。
確かに、普段の出陣であそこまで敵が一度に来ることは今まで無かったのだ。
「それもそうだけど…今剣たちに会ってから誰にも会わないね。」
ほかの場所での金属音もしなくなっていた。
「とりあえず先を急いだほうがいいんじゃない?」
「…うん。」
結局2人は次の敵が現れるまで手を離さないでくれた。
それが凄く心強いものだと実感するのは少し先のお話ー………