第2章 出陣の日
そして出陣当日。
「じゃあ、指定された敵陣を叩けば終わりみたいだから頑張ろうね!」
手入れもばっちりしたし、きっとそこまで難しくないはずだ。
それぞれの顔を見ながら声をかけていく。
「2人とも今日はよろしくお願いします。」
それから、別に安定と清光には声をかけた。
清光が相変わらずなら、安定も相変わらずだ。
……結局、安定とはまともに話せなかったな。
せめて出陣までにきちんと話した方がいいとは思っていたが、なかなか安定が捕まらなかったのだ。
避けられているのか。そう思ったのは一瞬ですぐに悪いことは考えないようにする。
「あと3分したら始まるよ。みんな、準備はいい?」
今回は特別措置として、開始時刻とともに私と刀剣達は自然に戦場に立つ仕組みとなっているみたいだ。
ワープというものなのだろうか…?
私のいた国でもそんな技術は無かった気がしたがどうなっているのか。
そんなことを考えているうちに、見慣れた本丸は跡形もなく拓けた高原のような場所に立っていた。