第2章 出陣の日
「………明後日か。」
少し急だが、これもまた政府が何か考えているからだろうか…。
本当は、さっきの説明ではまだ2つ話していない事がある。
でもこれは…話さないつもり。
1つ目。
特別出陣の為、別の審神者との連携が取れる事。
とはいっても、私はここに来てから他の審神者と会う事なんてなかったから、連携を取れるほど仲のいい人物がいないのだ。
「まぁ、ピンチが来れば助けるとか…そういうことなのかな。」
なんとなく言葉に出してみたが、その真意は分からなかった。
そして2つ目。
これはこの先あるか分からないが、今回1番重要な事かもしれない。
もし、自分の刀剣男士が過去生きていた時代で切った事のある敵が出現し再度、今度の出陣で切った時、重症に持ち込み戦闘不能にする事ができればその刀剣男士が過去で1番思いを寄せていた持ち主との記憶が分かるらしい。
どのように分かるのか、どのくらい分かるのか。
それについての記載は無いが、とりあえずそんな事はまず無いだろう。
そもそも、敵がどの時代に生きていたのかは全く分からないからだ。
奇跡的にもあるかないか。
それほど低確率であることは分かっている。
分かっているけど……
「知ることが出来たら、何かが変わるのかな…」
中には私を気遣っている者もいるみたいだが、今まで鍛刀した刀剣男士たちの過去を聞いたことは1度も無かった。