第9章 第二次忍界大戦
ケイト「これは…
私の祖父母が生きてた頃、「平和を求めた話」。
親友と祖父が話していた…
「何で…こんな風になっちまったんだろうな。
小さい時によく遊んでいた原っぱが…
今はもう、ただのあれの原だ」
「争って、残ったものは…
散って行った命と、殺されたことによる
怒りや悲しみ、負の感情…
恵みを失い、荒れ果てた大地だけ」
…
「本当なら…争いに巻き込まれなかったのなら、
もっと長く生きていたはずの人達。
…死んでいった。
…次から次へと。
…オレ達は、一体何をしていたんだろうな。
…平和を求め、戦ううちに…
「大切な何か」を、見失っていた気がする。
…今を生きよう。
…今度は、もう二度と失敗しないように。生きていこう。
…その死を無駄にさせないために。
生かすために…
意味の無かったことなどに、させないために!!
オレ達も、それ以外の皆も、争いに飲まれちゃいけない!!
生み出してはいけないんだ!!!」
争いの果ての惨状…
それは、言葉では言い表せないほど「苛烈を極めていた」。
…信じているもののために戦う。
しかし…
その行きつく先は、どこになるのか?
…それは、遠い「平和とは真逆の場所」。
その現実になって、やっと気付く。
…大切なのは…本当に護るべきものとは…
果たして、何なのか?
…それに気付き、先を考え、
自分なりの生き方を見つけて、生きていく。
それは、当たり前のようで、当たり前ではない。
…争いとは、何から生まれる?
自分の信じるものを貫くため?
自分の大切な人達を護り抜くため?
未来のため?
国のため?
…争い続けて、
その果てに何が残るのか、考えたことがあるか?
戦うことに夢中になるあまり、
求めようとすることに熱中するあまり、
「本当に大切なもの」を見失っていないか?
…
「本当に大切なもの」とは、
自分から気付いてこそ、意味のあるものなんだ」
幻術で、その当時の
焼け野原や、両親を殺された戦場を
血塗られた戦場を、ありありと見せつけながら言い放った