第4章 訃報(ふほう)
ばきぃっ!!
ケイト「っ!」
カカシが、ケイトを殴り飛ばした…
カカシ「はあっ!はあっ!」
ケイト「…カカシ?」
いきなり殴られたことと
気付いた気配に対し、ケイトは呆気にとられ
カカシ「こんの大馬鹿野郎!!
そんなこと、本気で望むと思ってんのか!!??」
すぐさま詰め寄り、胸ぐらを掴んだ
ケイト「…(俯く」
カカシ「お前の両親は
誰よりも、お前を愛していた!!
それを…
お前を引き替えにして生きた所で
何の意味もないだろうがっ!!!」
ケイト「うるさいな…」
カカシ「…」
ケイト「本当は…解ってる…
それでも…
そう思わないと…
今まで、何のために修行してきたんだよっ;
護るために、必死に頑張って…
なのに…
なのにっ;
肝心な時にっ;
私は、何も出来なかった!!;
敵を全部吹き飛ばして
死んだ二人を護るしかっ…;
温もりも…体温も消えて…
冷たくなっていく二人を…;
私は護ることしか出来なかった!!;
その二人が生きてなきゃ…;
こんな所に生きてたって
何の意味があるんだよっ!!!!;;」
それに…カカシは、動きを止め…
その胸ぐらを掴んだ手を、自然と離していた…
ケイト「っく;うっ;」
次々に溢れ出る涙を、必死にぬぐい続きながらも
押さえようと、堪えようとする…
だが…
その意思とは裏腹に…
その涙は、溢れ出ていく一方だった…
まるで…
その愛が、どれほど深いものなのかを示しているかのように…
カカシ「…俺がいる」
そんな言葉と共に、カカシはケイトを抱き締めた。
ケイト「!」
カカシ「お前は…
一人じゃないんだろ?
「もう、一人じゃないね^^」
…そう言ったのは…お前だろ。
投げ出すなよ…
そんなこと、俺は望まない。
ましてや…
お前の両親は、もっと望まない。
だから…生きろよ。
俺が、いるから…」
ケイト「っ;(ジーン」
その言葉と、その温もりに…
涙が零れ落ちていく…
今までとは違う、涙が…
激しい雨の中、降り注ぐ光と共に…
カカシの腕の中で、泣きじゃくる…
そんなケイトを…
黙ったまま抱き締め
優しく頭を撫でていた…
空もケイトも泣き止むまで…
ずっと…