第6章 輝海
ホテルに着くと、私と冴杜、美乃里ちゃんと丸山くんで部屋に入った。
「案外広いね。」
「まぁ、海辺のホテルだし、良く2つも取れたよな。
俺が来なかったらどうするつもりだったんだ?」
「うーん…女の子を誘ったかなー」
「まさかつてがあったとは…」
「ふーんだ。私にだって友達ぐらいいるんだから。」
冴杜は悪びれてごめんと言った。
「じゃ、私シャワー浴びてきちゃうね?」
「あ、あぁ…」
冴杜の真っ赤になった顔を見て、浴室に駆け込んだ。
「はぁ…恥ずかしかった…」
シャワーを浴びながら、少しの間頭からシャワーを浴びていた。
「きっと、冴杜先に寝ちゃうなぁ…」
今日は久しぶりにお泊まりなので、冴杜と寝たかったのだ。
もちろん、やましいことは無い。
「冴杜~先に上がったよー」
「あ、美寿子、さっき指塚が来てたぞ?
何でも一弥の話らしいから」
「分かった…お風呂、入っててね?
寝たらダメだからね?」
「わぁったよ。」
部屋を出ると、少しおどおどした美乃里ちゃんがいた。
「どうしたの?
さすがに2人は早かったかな?」
「ち、違うの…丸山に…好きって言われて…」
「…ホントに?」
「うん…」
「返事は?」
「まだ…」
「今すぐ言いなさい!!」
「は、はいぃ…」
何だか説教をした感じになってしまったが、美乃里ちゃんなら事なく付き合えるはずだ。
「冴杜?起きてる?」
「あぁ、美寿子様の言う通り起きておりましたよー」
「よろしい、それじゃあ寝よっか。」
「は!?何かすんじゃねぇのかよ?」
「私はただ冴杜と寝たかっただけだもん。
先に寝られたらイチャイチャ出来ないでしょ?」
「イチャイチャて…
まぁ、俺も疲れたし寝るか。」
「うん!!」
冴杜のベッドに枕を持ち込み、少しだけ狭いベッドの中で手を繋いで向き合っていた。
「明日はどこ行こっか?」
「きっと一弥と指塚も付き合ってんだろうから、もっとカップルらしい所も行けるかもな。」
「嬉しいな…じゃあ、お揃いの何か買おっか。」
「あぁ…そう…だな。」
「…ふふ…おやすみ、冴杜。」
額にキスをして胸に頭を埋めて眠りについた。