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君と僕と真実と…☆黒子のバスケ

第7章 ~真実編~


思いのほか委員会が早く終わり、
俺は急いで屋上へ足を向けた。

ドアを少しあけると誰かの会話が聞こえてきた。

思わず、手を止めた。

高尾と佳代だった。
何やら強い口調で言い合いをしていた。

「ほら、助けて真ちゃんって叫んでみろよ?」

「…いやだ!」

「は?」

「こんなの和ちゃんじゃないっ!本当の和ちゃんはどこ?和ちゃん!助けに来てよ!和ちゃんっ!!!!」

「…お前は本当にバカだな。んで彼氏の名前じゃなくて襲ってる張本人の名前呼ぶんだよ!?」

「違うもん!和ちゃんじゃない!和ちゃんは昔からずっと優しくて、何度も私を助けてくれて…こんなの和ちゃんじゃないっ!」

「だから…俺はもう昔とはっ!」


「和ちゃんが好き!和ちゃんに会いたいっ!寂しいよぉ…。和ちゃん…」


耳を塞ぎたくなった。

そして頭が真っ白になって
動けなくなった。

ここに居ちゃいけない。
わかってても何故か足が動かなかった。

しばらくするとドアが開いて高尾が飛び出してきた。

高尾が目を見開いてこちらを見た。



あぁ、全てが終わってしまった。



なんともいえない絶望感が俺を襲った。

「あ…真ちゃん」

高尾は顔を真っ青にしていた。


「盗み聞きするつもりはなかったのだよ。」

「…悪かったのだよ。」

そう言って俺は階段を駆け下りて行った。





涙が止まらなかった。




それから高尾と俺はあまり話さなくなり、
佳代は学校を休みがちになった。


すべて、俺が悪い。


どうしようもない後悔が俺を襲い続けた。

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