第7章 ~真実編~
それから二人は必要以上に避けあっているようだった。
高尾も変わった。
佳代も変わった。
高尾は俺に今まで以上に友人として優しくしてくれた。
佳代は今まで以上に俺を求めるようになった。
その変化が生々しくて
心にグサグサと刺さっていた。
でも、俺は見て見ぬふりを続けた。
全てを失うのが怖くてたまらなかった。
そんな日が続いたある日の昼休み。
突然委員会活動が入り、屋上に行けなくなってしまった。
もう季節は秋で、すっかり寒くなっていた。
待ちぼうけさせるのも気が引けるが、
どうしてもすぐに委員会に行かなければいけなかった俺は
少し気が引けたが、高尾に伝言を頼んだ。
高尾は少し渋ったが了承してくれた。
そして俺は委員会に向かった。