第7章 ~真実編~
それからしばらくしての事だった。
朝からいつものように高尾がハイテンションで話しかけてきた。
「そういえば、真ちゃん今日の昼休み暇?」
思い出したように高尾はそう言った。
「…特に用事はないが。」
特に用事はないが何故そんな事を聞くのか謎だった。
「よっしゃ!じゃぁ、俺の幼馴染で三人で屋上で食べようぜ!」
そう言って高尾はくしゃっと笑った。
心臓が飛び跳ねたように速くなった。
あの子に会える…。
でも、なんだか自分のこの感情の正体を知ってしまうのが怖かった。
「は?嫌なのだよ。屋上は寒いのだよ。」
俺は適当な理由をつけて断ろうとした。
「寒いのだよって…お前は乙女かっ!まじ真ちゃんウケルわぁ…ま!決定な!」
なんども断ったが、結局昼休み高尾は強引に俺を屋上へ連れて行った。
なんだかドキドキしてたまらなかった。
彼女はあの時の事を覚えているのだろうか?
彼女は俺の事をどう思っているのだろうか?
彼女は…
高尾の事を好きなんだろうか…?
屋上につき、ドアを開けた。
彼女がいつものふわっとした笑顔でこちらを見つめていた。
胸がドキドキしてたまらなかった。