第7章 ~真実編~
ある日の放課後。
高尾は先生に呼ばれて職員室へ向かった。
俺は帰る準備を教室でしていた。
そこに彼女が現れた。
きょろきょろと教室内を見回している見覚えのある顔。
でも、どこで会ったのかは思い出せなかった。
思わず気になって彼女に話しかけた。
「どうしたのだよ?誰かに用事か?」
「あ、えっと…和ちゃん…あ!高尾和成居ますか?」
すぐに分かった。
あぁ、この子は高尾の幼馴染だと。
「高尾は先生に呼ばれて職員室に行ったのだよ。待ってればそのうち戻って来ると思うのだよ。」
俺がそう言うと彼女はこちらを見つめてふわっと笑った。
「そうですか。ありがとうございます。」
頭の中であの日の事がよみがえった。
あぁ、この子。
あの時の子だ。
俺のラッキーアイテムを拾ってくれた子だ。
そう思うと何故か胸が高鳴った。
そうしてしばらくして高尾が戻って来て。
二人は仲よさそうに一緒に帰って行った。
何故だろう。
胸がぎゅっと
痛んだ。