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君と僕と真実と…☆黒子のバスケ

第7章 ~真実編~


試合が終わり、俺はすぐにベティちゃんを探しに行った。

自動販売機のある広場辺りに転がっていったはずなのだが…。
そう思いながら必死で探した。

そんな時ふと男女の痴話喧嘩のようなものが聞こえた。

「おい、佳代、いつまで待ったって来ねぇって!」

「もぉ!じゃぁ、和ちゃん先に帰っていいよ!私この熊さんの持ち主が来るまで待ってる!きっと探してるよ!」

「ばぁか!探してるわけねぇだろ?そんな熊!」

「こんな可愛い熊さん探さないわけないじゃん!」

"熊"そのキーワードが耳に入った。

「あの、その熊!見せてもらえませんか?」
俺は思わず話しかけた。

二人は少し意外そうな顔をしたが
女の子が俺にベティちゃんを差し出した。

「!!!ベティちゃん!」

俺は歓喜の声を上げた。

女の方がそんな俺を見てくすくすっと笑った。
そしてこう聞いてきた。

「その熊さん可愛いですね。どこに売ってあるんですか?」

「ん…忘れてしまったのだよ。見つけてくれてありがとう。」
俺は彼女に頭を下げた。

「いえ、試合がんばってくださいね。」
そう言って彼女はふわっと笑った。
その笑顔がなんだか忘れられなかった。

それから彼女とその連れの男は去って行った。

これが俺と佳代と高尾の最初の出会いだった気がする。

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