第1章 上~君編~
それから、和ちゃんは私と一緒に学校に行くことはなくなった。
"朝練"がはじまったそうだ。
そして昼も和ちゃんは屋上に来てくれなくなった。
もしかして、私に気をつかってくれてるのかな…?
でも、なんだか少し寂しかった。
「坂梨、話したい事があるのだが…」
「ん?何?」
私はご飯を食べながら緑間くんを見つめた。
「じ、実は…俺」
「うん?」
「お、お前の事が好きなのだよっ!」
"ブハッ"
あまりの突然の告白に食べていた玉子焼きを吹き出してしまった。
「げほ、げほ…それ今言うの?」
「…今が最適と思ったのだが…すまなかった。」
「いや…えっとぉ。ありがと」
「え?」
緑間くんは私の方を見た。
「ありがとう。私も好きだよ。」
「…っ!!!/////」
緑間くんは無言で立ち上がり、そのまま走ってどこかへ行ってしまった。
「えぇ!?ちょっとぉ!?」
そしてそのまま戻って来なかった。