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君と僕と真実と…☆黒子のバスケ

第5章 中~僕編~


それから数日たったある日、
昼休み、真ちゃんはいつものように屋上に向かおうとしていた。

「おい、緑間!すまん!ちょっと手伝ってくれんか?」
生徒会担当の先生が教室にやってきて真ちゃんに話しかけた。

「…わかりました。」
真ちゃんは少し考えて、それからそう返事をした。
そして俺の方へ寄って来た。

「すまない。今から委員会の仕事に行かなければいけなくなった。今日は行けないと佳代に伝えてほしいのだよ。」

「…わかった。委員会がんばれよ!」

「あぁ、ありがとう」

少し嫌だったが、仕方ない。
そう思って俺は屋上に向かった。

久々に向かう屋上への階段は
なんだか長く憂鬱に感じた。

屋上のドアを開けた。
冷たいひんやりとした風が流れ込んできた。

目の前には真ちゃんかと期待したのか
少し嬉しそうな顔をした佳代がいた。

「よう。」

「…高尾くん」

でも俺だとわかるとすぐに表情が曇った。

「真ちゃんなら、今日来ないぜ。急に委員会入ったとかで生徒会室にいる。じゃ!ちゃんと俺は伝えたからな。」

そういうと俺はすぐに佳代に背を向け戻ろうとした。

「あ…和ちゃんっ!」

その懐かしい呼び方に胸がキュっとなった。

「あ?なんだよ?」
少し声がうわずってしまった。
でも平然を装って返事をした。

「あの…少し話さない…かなって…。」
その言葉に胸がドキドキして
それと同時に数日前のキスマークを思いだしてしまい、イラっとした。

俺には関係ないってわかっているのに
どうしても止められなくなっていた。




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