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君と僕と真実と…☆黒子のバスケ

第5章 中~僕編~


そして佳代に話しかけた。

「佳代?」

佳代は俺の声に身体をビクっとさせ
振り向いた。

「あ…かずちゃ…高尾くん。」
何ヶ月ぶりに聞いただろう。
佳代の声が懐かしかった。

でも"和ちゃん"でなく"高尾くん"と呼ばれたことに胸が痛んだ。

「んだよぉー!よそよそしぃなぁ!あ!真ちゃん?真ちゃん今委員会でいないんだわぁ!用事なら伝えようか?」

俺はあくまでもいつもどうりに話しかけたつもりだった。
でも、もしかしたら無理したのが伝わってるんじゃないかってドキドキしていた。

佳代はうつむいたまま黙り込んでいた。

「あれ?違った?あ!もしかして俺に用事とかぁ?」
俺は黙り込む佳代にいつものように作り笑顔で話しかけた。

「あの…これっ…真太郎に!」
佳代は俺に持っていた分厚い本を
押し渡して走って帰って行った。

真ちゃんの事真太郎って呼んでるんだ。
また小さく胸が痛んだ。

佳代が真ちゃんから借りていた本を広げた。
占いの本だった。

二人の星座の相性占いの所に
付箋が貼られていた。

"さそり座の人には気をつけて!"

その文章がふと目に入った。

「さそり座って…俺のことじゃん。」

そう小さく呟いて再び本を閉めた。

そして緑間の机に入れておいた。

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